海外留学経験者も就職難に

海外の大学を卒業して帰ってきた人々は、実務経験がさほどなくても就職する時は平均よりも高い賃金を求める傾向にあります。教育訓練省(MOET)によると、2011年には9万8,536名のベトナム人の学生が海外留学をしており、2015年には12万人にまでの増加を見せました。そのうち少なくとも90%が家族からの支援を受けています。毎年、何十億米ドルというお金が、学費の支払いのために送金されています。海外の教育を受けることが優位につながると信じ、我が子を海外留学させようという保護者は益々増えている状況です。しかしアメリカから帰国したグェンクァンミンさんは、留学の経験があっても、自分に合う仕事を見つけるのに苦労したと言います。ミンさんはハノイでビジネス英語の学士号を取得し、そこで講師になる準備をしていました。そして助教授として働いている間に、アメリカの大学での2年分の奨学金を得られることになりました。アメリカで修士号を取得後、留学前に勤めていた学校で働こうとベトナムに帰国しました。しかし、キャリアプランを変えざるを得ないような問題がたくさん生じてしまったのです。

「常勤の講師に就職したのに、給料が安くてまともな暮らしができません。おまけに私には愚直な面もあり、学部長に気に入ってもらえませんでした。」と、ミンさんは説明します。

「そんなこんなで、講師としての仕事を諦めて、転職を模索しましたが、結局、自分でイングリッシュセンターを運営することにしました。」と彼は言いました。

ヅオンアインンハットさんは経営学の学士号を取得していますが、ベトナム国営企業の仕事に就くまで7ヵ月もの間無職の状態だったそうです。ニャットさんは次のように話しました。

「就職先を求め多国籍企業に応募しましたが、私には現場での実務経験があまりないと言われてしまいました。」

「採用してもらえそうなベトナムの会社もいくつか受けましたが落ちてしまいました。」

「友人から聞いた話ですが、ベトナムの会社は海外の学校を卒業した人物は、要求が強く、従順ではないのであまり採用したがらないそうです。」

キャリアリンク社のマイ氏によると、海外留学経験者は初めての就職時に平均よりも高い賃金を要求する傾向にあるそうです。しかし、報酬は彼らが持つ学位ではなく、役職や経験、会社への貢献度など他の要素によって支払われるというのです。マイ氏は、ベトナムの学生は専攻を決める際、「多数派に従う」傾向にあり、自分の能力や労働市場のニーズなどはあまり気しないと話します。結果的に、就職希望者の数が多すぎるため、就職戦線が激化するビジネス分野もあれば、労働者不足が深刻な分野も生じることとなっています。海外留学経験者は、ベトナムの学校を出た者よりも高い英語のスキルはありますが、概して彼らの間の専門知識の差は大きくはないと、マイ氏は述べました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です