ハノイ (1)市内観光

ハノイ市内なら、きちんとメーターが設置されているタクシーやハイヤーを見つけやすいです。眺めに滞在する予定なら自転車やバイクをレンタルするのも良いかもしれません。ホアンキエム湖の北端はハノイ版「グラウンド・ゼロ」です。

ビジネスホテルや、観光客向けのショップやカフェはここにあります。市内で最も古い地域であるだけではなく、最もせわしなく、面白いところと言えるでしょう。どの通りも曲がりくねっていて、お店がひしめいています。

夜は店の明かりが通りを照らし、活気を感じさせます。

ガイドブックにもよりますが、このハノイ版「グラウンド・ゼロ」は「オールドクォーター」「エンシェントクォーター」「36通り」など様々な呼び名があります。この地区は、ホアンキエム湖北岸、古代の城壁、紅河から町を守った警備兵の中心に作られました。地区内の36の通りは、かつてそこで売られていた品物から名付けられていて、薬や宝石、うちわ、銅、馬の毛、鶏、棺まで様々な名前があります。そのため少し長めの通りは、少し歩くと不可解にも名前が変わってしまうところもあったりします。いまだに通りの一角が全てブリキ職人だったり、洋服の仕立て屋、紙関連の販売、漆器職人の集まりになっているところに出くわすこともあるでしょう。

「36の通り」を歩いて楽しもうと思っている場合は、エンシェントクォーターでのベストな交通手段はシクロでしょう。シクロの運転手の多くは黄緑色のピスヘルメットをかぶった男性で、そのヘルメットのせいで兵士にも見えます。事前に料金の交渉を済ませておきましょう(片道1ドル前後です。)
文化や歴史的なスポットへは、ほとんどが1時間単位の料金で提案されます。

ハノイの見どころ
ハノイはとてもコンパクトで、市内の観光スポットはそれぞれ比較的近くにあるので、徒歩かシクロでベストスポットを巡ることができます。おそらく、エンシェントクォーターを探訪してから次に述べるスポットを全て1日で回ることすら可能ですが、そんなに急ぐこともないと思います。

ハノイ観光の手始めに、朝一番に行くことをお薦めするのがホーチミン廟です。

間違いなく市内で最も多くの人が訪れる所で、またベトナムで最も崇拝されている場所でもあります。ホアンキエム湖からシクロでおよそ5分ほどで着きます。ホーチミン廟は午前中しか開いていません。夏は午前7時30分から10時30分、冬は午前8時から11時までです。いつもものすごく混雑しているので、早めに行くと良いです。

この立派な霊廟はバーディン広場の奥に建立され、1945年の日本の降伏の後、ホーチミンが、50万の国民を擁するベトナム民主共和国の独立を宣言した場所でもあります。四角く切り出された灰色の御影石で建てられた大建造物は、地平線を背景に毅然とそびえ立っています。通りと広場はほとんど使われていないので、全体的に大変厳かな雰囲気で、小さめの天安門広場にも見えるでしょう。

建物から出たら、同じくバーディン広場に面して建っている、鮮やかな黄色の旧大統領府を探してみてください。一般公開はされていませんが、ホーチミンの暮らした高床式の家と比べると、何か皮肉なものを感じます。ホーチミンの家は大統領府裏の樹々が生い茂る公園にある小さな湖のほとりにあります。1958年から1969年まで、ホーチミンは本当に慎ましくこの家に暮らし、執務をこなしました。チーク材で作られたこの小さな家は、美しく、貴重な建築物で、ホーチミンが愛用した品々が展示されています。

そこから50メートルほど進むと独柱寺があります。

この珍しい小ぶりの建造物は、お堂が巨大な一本の柱の上に建立されていることから名付けられました。

観音菩薩の夢を見た時の皇帝リータイトーが建立したのが最初とされている。廟のそばにあるホーチミン博物館は、おそらくベトナムで最も重要な近代建造物と言えるでしょう。1990年にホーチミン生誕100周年を記念してオープンしました。
展示物は大規模なアルバムのように、ホーチミンの若き日など、時代ごとにまとめられています。館内ガイドもあります。

ヴァンミウ(文廟)・クォックトゥーザーム(国立大学)は、一歩、門塔を抜けると、その晴朗な雰囲気に圧倒されてしまいます。また、アジアでも最も美しい場所の一つと言えるでしょう。活気あふれる大都市を背に、高い石壁と古いプルメリアの樹々が、宗教的にも荘厳な建造物として、また歴史的な至宝として存在してます。蓮の花が浮かぶ大きな池は「清澄なる天の井戸」と呼ばれています。1076年に大学が置かれてから、この場所はベトナム周辺地域でも名門の、貴族、そして管理の子供たちが学ぶための学問の中心地でした。文廟で最も重要な場所は孔子が祭られている拝堂・大聖殿で、たくさんの精巧な中国の聖遺物箱が置かれています。一般公開時にはアオザイを着た女性たちが伝統民族音楽を奏でます。

ハノイの名所は、徒歩で回る旅行ガイドを見て自力で探しても行くことができますし、ハノイ市観光ツアーに事前予約するのも簡単です。ホアンキエム湖は、地理的にハノイの中心というわけではありませんが、2009年の首都ハノイ拡大計画以降まさに市の中心地となりました。

15世紀の伝説によると、中国の侵入者を討伐するため、巨大な亀が皇帝レロイに魔法の剣を授けたとあります。見事に闘いに勝利した後、皇帝は約束を守って亀に剣を返したという逸話からこの湖がホアンキエム、「還剣の湖」と呼ばれるようになったそうです。湖はまるで人格を持って生きているかのように、その日の時間や季節によって変化し続けます。

早朝、日中、夕暮れ以降など45分ほどかけて湖の周りを歩いてみると良い思い出になるでしょう。湖沿いの歩道には、夜明けとともに何百という市民が体を動かしにやっていきます。朝6時頃にはバドミントンをする人や、太極拳の練習をする人、上半身裸になってジョギングをしたりストレッチをしたりする人で溢れかえっています。

日中は観光客や近くの政府関係で働く人々で賑わいます。ゴックサン寺の仏塔に続く歩道橋や門の近くには、北岸に観光バスやタクシーの駐車場があります。そこでは多くの若者がポストカードや、地図、ペーパーバックの本などを売っています。靴磨きや、戦時中の35ミリカメラで記念写真を撮ってくれると熱心に売り込む人もいますが、無礼な人はほとんどいません。

英語を話す人もたくさんいますし、会話を楽しむのも良いでしょう。

ゴックサン寺の仏塔はホアンキエム湖北側の小島にあります。島の建造物のほとんどは19世紀に作られたり、再建されたものですが、その中でもこの仏塔は最も古く、1225年に建立されました。

亡くなった人々を弔うきらびやかな儒教の祭壇が2つあり、大きなカメの剥製が(恐らくホアンキエム湖を泳いだことはないですが)ガラスのショーケースに展示されています。観光スポットしては、目にも鮮やかな建築物を楽しむというよりは、都市の喧騒から逃れてきた人々を見るのが面白いかもしれません。

石碑のパビリオンでボードゲームをする老人達や、柳の木々の中で静かに釣りをする人々、亀の仏塔を背景に結婚写真を撮る若い夫婦、赤い木橋に集うフォトグラファー達などがいます。

橋の向こう側には水上人形劇シアターがあります。ベトナムの言い伝えや歴史(古代の闘いも含む)が、屋内に設置された池でベトナム伝統民謡の音楽に合わせて、人形劇で披露されます。

とても古めかしく感じますが、ハノイでこの人形劇を見ないのは、パリを訪れてエッフェル塔に行かないのと同じようなものです。夜の部のチケットは安く、早い時間帯に売り切れてしまいます。水際の席だと濡れてしまうかも知れないので注意が必要です。

エンシェントクォーターの36通りの中にはまだ通り名の商品を販売しているところもあります。

お薦めの1つはハンクワット通りで、素晴らしい漆製品が販売されています。漆細工が施された木製の燭台や、ボウル、写真立て、祭壇など様々です。色は全て、赤、白、ゴールドのコンビネーションで、多くはピカピカになるまで丁寧に塗られています。発展途上にある国々の民芸品のように、北ベトナム独特の手工芸品は、今の世代の職人たちを最後に消えていくようです。

ホーチミン市の店ではすでに工場で作られた、精巧とは言えない品々が並んでおり、残念なことに、その波はいずれハノイにもやってくるでしょう。

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